8月も終わりに近づいて。
この夏の短さ、いやもしかすると、どの年よりも長かった梅雨?
てことは、夏、長かったの?短かったの?ってな感じで
体感時間が乱れに乱れ、時の流れ、季節の流れ、心のたどる道筋が
蛇行しまくっていたそんな夏でした。皆さんはいかがでしたか?
8月が終わるからといって、夏はまだモワモワとした暑気を含んで
立ち往生しているので、めちゃくちゃ現役。9月もそこそこ夏だったことを
思い出してきました。毎年ちょっと忘れてしまって。
今週は北陸は雨も久しぶりに降っていたり
いろいろと、ちょっとした変化に気づく日もあれば、
あれ今日は外に一歩でも出たかしら?ってぐらい凪いでいる日もあり。
そういう時って必ず、いらんことを考えちゃうんですよね。
気分転換、目先を変えること。ぼーっとしていると
これを忘れてしまうから、ほんとに気をつけないとなんです。
はっと気づくと、谷の底にタッチしている時があってジタバタ。
そんなモヤ只中の私を救ってくれる豆リストっていうのがありまして。
このリストに最近参入してきたのが
ケニア カグモイニ 。
タンザニア ンゴロンゴロ以来の二度見豆。
二度見豆ってのは、お察しの通り
二度見するくらいの勢いで、好みの豆ってことですよね。
やっぱり弊ショップ、中ぐらいよりもちょっとだけ
深い方に焼くんですけれど。
それなのに、全然、豆の個性が奥に行かないで
そこにまざまざと立っているんです、これすごいなって。
重たさとか強さが、しんどい方に行ってないのすごいなって。
端正なつくりの味わい。いい飲み物を飲んでいるという多幸感。
おいしすぎて、二度見レベル!
(さる会社の野菜ジュースと即席お味噌汁のCMが家族間で
流行っているんですけど、そういうテンションで今書いています。
お付き合いください)
戻ります。
香りは好みだけど、いざ飲むとなんか負けちゃう系の豆が苦手という方や
スルスル飲める引っ掛かりのない味が好き!あたしは定番を崩しやしないよ!
という方にも、一度お試しいただきたい。合わなかったら、ごめんね。
最近よく思うのが、平和な日常の中に全てあるよな、って。
ルーチンや千歳飴のような日々にこそ最上の幸せが、まるで空気のように
漂っていて、ああ今日はすごくそういう日だったな、って感じでふと気付ける
瞬間がたまにあって、そこにすがって生きていくのもいいことやな、って
考え方に年々染まっています。
いやでもだけど、しかしながら。
贅沢で特別で、非日常の煌めきを引き出しの奥の方から、こっそり出してきては
目を細めながら、撫でたり、磨いたり、ただただうっとりと眺めるという感覚は
また違う幸せを蘇らせ、抱くことができる。
今生きているあらゆる時間と出来事の中で、稀有で特別で大切な瞬間が生まれた時それは
「非日常」というラベルの引き出しに、そっと大切に保管されていくわけです。
何の変哲もないことの素晴らしさと同じくらい
特別なとき、ってのもオーマイプレシャスなもんなのですよね。
カグモイニを飲んでいると、そんな心持ちに傾いていきます。
ごほうびというとまた、ちょっとだけ陳腐になりそうなんですけど。
背筋が少し伸びる方向の心地よさを感じる、そんな豆です。
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